千頭峯城南側から主要部を遠望(ミカン園の上)

千頭峯城縄張図（作図者：乘松 稔）

広大な本曲輪の一角(写真最奥部)に土壇が残る

内桝形虎口は土壇基礎部の自然岩を巧みに利用している

二の曲輪(東)

二の曲輪(西)と西曲輪間にある大堀切

西曲輪は土塁で囲繞されている

西曲輪と南曲輪の間にある竪堀(下から上方を見る)

南曲輪にも土塁が廻っている

本曲輪の東手斜面に歴然と残る井戸跡(深さ約３m)

 
 シリーズ・静岡県の城跡 〈隔月更新〉 
遠江-002 千頭峯城（県指定史跡）
所在地 浜松市北区三ヶ日町摩訶耶
縄張形態 複郭式山城
標高（比高） 137ｍ（110ｍ）
現状 山林
創築時期 南北朝期
築城者 井伊氏（奥山朝藤）
改修時期 天文11年(1542)頃、永禄11年(1568)頃
改修者 今川義元、徳川家康
主な遺構 曲輪、虎口、土塁、堀切、竪堀、井戸
廃城 —
【概要】南北朝初期の暦応2年(1339)に北朝方の高師兼が攻略した記録「瑠璃山年録残編」があるが、保存状態の良い縄張りから戦国期の改修は確実だ。時期は義元の三河侵攻を盛んとした天文11年(1542)頃で、西方面への対抗意識が土塁等の配置から読み取れる。また永禄11年(1568)、家康の遠江侵攻時に再利用された可能性もある。
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